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San Juan開拓史:DocSeriの手記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-01-28

カタンの楽しみ方 カタンの楽しみ方 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 を含むブックマーク はてなブックマーク - カタンの楽しみ方 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 カタンの楽しみ方 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 のブックマークコメント

年間ゲーム大賞受賞作でも精々10万の単位ぐらいが関の山なボードゲーム界にあって、累計500万部を越す怪物ゲームとして知られる「カタンの開拓者たち」。しかし前評判に反して、実際にプレイしてみると然程面白いゲームでもない。

これにはいくつか理由がある。

ひとつはカタンという作品がその歴史的経緯を以て高く評価されている部分があるということ。1994年までの作品と、1996年以降の作品では明らかに性質が違う。単機能一斉競争的なゲームから勝利への筋道が複数用意されるような作品に変化する土台を作った功績は大きいが、今から見るとそれはまだ荒削りとも言えるものだ。

ふたつめはカタンの特徴である「資源」の入手処理によるもの。各自の手番にランダムに「湧いた」資源がその周りに拠点を持つ全プレイヤーに配られるという処理によって手番以外でもゲームに集中しておける利点は認めるものの、そのランダム性が仇となって自分の手番にもなにもできず終了することが多いのはかなりの欠点と言える。せめて「手番プレイヤーは任意の資源を1枚入手する」ぐらいの処理はあっても良かったような。

最後のひとつは「交渉」である。これ実はカタンで最重要な要素なのだが、ルールでは交渉相手についての規定があるのみなので適正な相場の把握というのが非常に難しく、かなりこのゲームに慣れないとおいそれと交渉できない。

逆に言えば、交渉が活発に行なわれるようになれば、カタンに対する評価というものも随分違ってくる……のかも知れない。


しかし構造的に、カタンの交渉というのはどうしても簡単にならない。

各自の手札は非公開であり、それを元にした交渉となってしまう関係上、ある資源の価値──それを入手することで勝利にどれだけ近付くか、といったことが事実上判断できないのが原因と言える。

正しく把握する唯一の方法はカウンティング、要するに誰が何の資源を何枚持っているか逐一記録しておくことぐらいだが、そんなことをするぐらいならいっそ手札を公開してプレイした方が話は早い。

そこで、公開される情報を元に資源の価値というものを(極めて大雑把ながら)算出する方法はないだろうかと考えてみる。


各地形にはそれぞれ2D6の合計値が(7を除いて)表示される。これらの地形からの資源算出率はそれぞれに1/36〜5/36の範囲であり、資源の種類毎にその合計が「出回る割合」となる。逆に言えば資源価値はその逆数と見做すことができる。共通する分母は実質無関係なので、地形毎に出現割合を1〜5と見做し、その合計を20から引く*1

次に各建築物の価値を元に、それぞれの資源に対する勝利点価値を考える。

道それ自体はポイントにならないが、5本以上置いて最長道路建設賞を取れば2点になる。従って道1本あたりの価値を0.4点、資源が材木1煉瓦1なのでそれぞれを1枚あたり0.2と置く。

村は小麦、羊毛、煉瓦の3枚で1点なので1/3点ということになるが、これが都市の土台であること、資源採取に必須であることを考えるともっと高く評価すべきだろうと思われる。1枚あたり0.4点としよう。

街は2点だが村を潰して作るので差し引き1点。鉄鉱×3+麦+2なので1枚あたり0.2、しかし村を手元に戻し再利用できる効果と採取資源を増加させる効果も考えるとやはり0.3と評価したいところ。

カードは評価が難しい。単純に全枚数に占める点数割合で計算すべきかとも思ったが、騎士賞の存在や独占などの強力なカードも考えると無碍には扱えない。暫定的に羊毛、小麦、鉄鉱をそれぞれ0.3と置く。

すると材木は0.2、煉瓦は0.6、羊毛は0.7、小麦は1.0、鉄鉱は0.6ということになる。

これを先程の産出率価値に掛け合わせて最終的な資産価値を得る。


少々煩雑ではあるのだが、セッティングを終えた段階でこれを計算し公開しておくようにしてみてはどうだろう。すると交渉の段に於いて、どの程度の取引が妥当なのか見えてくる筈だ。

今渡したカードが相手にとって勝利点何ポイント分に相当するのか、自分が受け取ったカードは何点分なのか。それを考えながら交渉してみることで、随分と動きが変わるのではないだろうか。

*1:最大価値5*4パネル=20なので。単純にそれぞれの逆数を取って合計すると枚数の少ない鉄鉱石、小麦の価値が低くなってしまうことに注意