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2013-01-04

どうながねこぞくの研究 どうながねこぞくの研究 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 を含むブックマーク はてなブックマーク - どうながねこぞくの研究 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 どうながねこぞくの研究 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 のブックマークコメント

どうながねこぞく売り場で買ってきた2人用読み合いカードゲーム「どうながねこぞくのたたかい」を研究してみる。

気の抜けた可愛い絵柄に反してカードの文章は可愛さの欠片もないTCG文法、ゲーム内容は手の読み合いによるガチバトル。絵柄だけなら子供にも受けの良い感じなのに対象年齢は12歳以上。

この奇妙なゲームの戦術について研究してみたい。

かんたんなルール説明

通常のカードゲームのように「山札から引いて手札から出す」のではなく、毎ターン2枚のカードを全カード*1から選んで使い、また戻す*2」方式である。カードにはコスト値が設定されており、ターン事に増加する総コスト制限以下になるよう組み合わせて使用する。カードは攻撃か防御、あるいはそれらと組み合わせる特殊の3種類。同時に攻撃を処理し、相手のライフ20点を削り切れば勝ちとなる。

序盤の展開

2枚のカードを組み合わせて総コスト制限以下としなければならないので、序盤の動きは自ずと限られる。最初は2以下なので、組み合わせパターンは0+1、0+2、1+1の3種。0は1種、1は3種、2は4種あるので全部で10種類の組み合わせパターンが存在する。

序盤のキーは、1と2に1枚づつ存在する防御カードだ。

コスト1の「ほうふく」は物理攻撃を、コスト2の「たて」は特殊攻撃を、それぞれダメージ軽減と反撃を行ない、更に追加効果を無効化する。物理攻撃はコスト1と2に1枚づつ、特殊攻撃はコスト2に1枚。どちらを出すかで防げる攻撃が違う。

コスト2の攻撃カードはどちらも追加効果を持っており、特に特殊攻撃「どくのやり」は序盤に受けると致命的な持続ダメージである。可能な限り防ぎたいが、それを警戒して「たて」を出すと裏をかいて物理攻撃が来るかも知れない。「あしばらい」は続くターンで特定カードを封印するので、「たて」を封印されてから「どくのやり」を使われると連続で攻撃を喰らってしまう。

さて、初手の全選択肢を比較してみよう。

1+0「れんげき」+2「どくのやり」

    • 防御を無視して特殊攻撃を使い、初手からの持続ダメージを狙う。

2+0「れんげき」+2「あしばらい」

    • 防御を無視して物理攻撃「あしばらい」で次ターン確実にどくのやりが刺さるようにする。

3+0「れんげき」+2「たて」

    • 攻撃を無視して「たて」を使い毒を警戒。

4+0「れんげき」+2「おまもり」

    • このターンを捨て次ターン以降のコスト制限を引き上げる。

5+0「れんげき」+1「やり」

    • 物理攻撃を2回行ない、ダメージを最大化する。

6+0「れんげき」+1「ほうふく」

    • 物理攻撃への反撃を2回行なう。

7+0「れんげき」+1「ちからをためる」

    • 次ターンのコスト制限を大幅に引き上げる。

8+1「やり」+1「ほうふく」

    • 攻撃を行いつつ物理攻撃を防ぐ。

9+1「やり」+1「ちからをためる」

    • 攻撃を行ないつつ次ターンの制限を緩和する。

0+1「ほうふく」+1「ちからをためる」

    • 攻撃の警戒と次ターンでの制限緩和を狙う。

10パターン中、特殊攻撃は1パターン(1)、物理攻撃は4パターン(2、5、8、9)。対して特殊防御は1パターン(3)、物理防御は3パターン(6、8、10)となる。

また4、7、9、10は攻撃または防御を捨て次ターンのコスト制限緩和を狙うもので、初手こそ不利だが次ターンに早くも4または5までが視野に入ってくることで手を広げ読みを難しくすることができる。

まあ、攻撃に関して言えば「どくのやり」をどう通すかが最大の焦点と言える。「やり」は他に使うものがない場合のおまけのようなものだ。

つまるところ初手はほぼ「どくのやりを刺す」「どくのやり警戒」「あしばらいで次手どくのやり」「あしばらい警戒+ちからをためる」の4手に絞られるかと思う。相手が攻撃してくるのか防御に専念するのか、使ってくるなら物理と特殊どっちか、の2段階読み……というか当てずっぽうというか。

実際に読みようが出るのは次ターンからだろう。

*1:正確には、予め数枚を封印するので全カードではない

*2:一部、使い捨てや場に出し続けて戻せないカードもある

2012-05-14

街コロを買ってきた 街コロを買ってきた - San Juan開拓史:DocSeriの手記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 街コロを買ってきた - San Juan開拓史:DocSeriの手記 街コロを買ってきた - San Juan開拓史:DocSeriの手記 のブックマークコメント

ゲームマーケット2012春にて非デッキな構築系カードゲーム「街コロ」を購入。

ごく大雑把に言えば「カタンとドミニオンを足して2で割った」みたいなゲームである。

15種類の施設カードを購入しつつ、4種類の建設中ランドマーク完成を目指す。施設カードにはそれぞれ1〜12の数字が振ってあり、これは手番で振ったダイス目に対応してコインを生み出したりする。

序盤で振れるのは1Dのみだが、駅を作ってからは2D振れるようになる。7〜12のカードはリターンの大きな施設が多く、大型ランドマーク建設のためには押さえておきたい。


施設カードには4種類あり、「誰の手番の出目でも収入を得られる」青、「自分の手番の出目だけが収入となる」緑、「他人の手番の出目でコインを奪える」赤、「自分の手番の出目でコインなどを奪える」紫という区分になっている。


ドミニオン以降爆発的に増殖したデッキ構築系ゲームでは「買ったカードを山札に組み込む」のが常だが、街コロではサイコロの導入によって山札及びドローの概念そのものがなくなった。これにより手の内が把握し易く、またシャッフル苦手な子供でもプレイに支障がない。


さて、街コロの勝ち筋について考える。

最終的には(4)、(10)、(16)、(22)の4ランドマークを購入すれば勝利であるから、いかに早く22を稼ぎ出すかの勝負ということになる。

収入効率を考える

ひとまず、施設ごとの収入期待値を見てみよう。

施設収入期待値表(手番あたり)

出目施設価格1D:2人C/P1D:3人C/P1D:4人C/P2D:2人C/P2D:3人C/P2D:4人C/P
1麦畑10.330.330.500.500.670.67------
2牧場10.330.330.500.500.670.670.060.060.080.080.110.11
2〜3パン屋10.330.330.330.330.330.330.080.080.080.080.080.08
3カフェ20.170.080.310.150.420.210.060.030.110.050.160.08
4コンビニ20.500.250.500.250.500.250.250.130.250.130.250.13
5森林30.330.110.500.170.670.220.220.070.330.110.440.15
6スタジアム60.330.060.670.111.000.170.280.050.560.090.830.14
6テレビ局70.830.120.830.120.83-0.690.100.690.100.690.10
6ビジネスセンター8------------
7チーズ工場5------0.920.180.920.180.920.18
8家具工場3------0.780.260.780.260.780.26
9鉱山6------1.110.191.670.282.220.37
9〜10ファミレス3------0.500.170.880.291.160.39
10リンゴ園3------0.500.170.750.251.000.33
1112青果市場2------0.250.130.250.130.250.13

(青系カードについて、手番までに2回以上収入がある場合を勘案していないと指摘を受けたので表を修正)


序盤は2人プレイでコンビニ有利、4人時は麦畑・牧場有利、後半は鉱山有利。どちらも1回でコイン枚数を稼げるタイプであり、収益でそれ自身を増築できる見込みがあるので、これを集中的に買う戦術はアリだろう。

ただし、施設枚数には限りがある。単体施設の複数購入のみで電波を購入し得るのは鉱山だけで、他の施設はそれだけではどうにもならない。あくまで前半の加速戦術としてのみ有効と言える。

高収益性を追求する

次に爆発的収益性の見込める工場戦術を考える。

工場には「本体は高いが収益増加手段が安い」チーズ工場と「本体は安いが収益増加手段が高い」家具工場があり、どちらを採用するかで戦術が分かれる。

双方の建造コストと収益を見よう。

単純に、チーズ工場または家具工場に於いて「生産地×工場」の形で建造コストと出目ヒット時の収入を表にしてみると、1回の収入が22を越える時の組み合わせとコストは、

  • チーズ工場×牧場
    • 工場2×牧場4
      • 建造コスト14
      • 収益24
    • 工場3×牧場3
      • 建造コスト18
      • 収益27
    • 工場4×牧場2
      • 建造コスト22
      • 収益24
  • 家具工場×森林・鉱山
    • 工場3×森林2
      • 建造コスト15
      • 収益30
    • 工場3×森林+鉱山
      • 建造コスト18
      • 収益30
    • 工場5×森林1
      • 建造コスト18
      • 収益25
    • 工場3×鉱山2
      • 建造コスト21
      • 収益30
    • 工場5×鉱山1
      • 建造コスト21
      • 収益25

あたりが最小コストとなる。

理論値では森林2枚+家具工場3枚が最小コストかつ最小枚数で有利と言えるが、森林はコスト5/収入1とそれ自体のコストパフォーマンスはあまり良くない。

ターンあたりの収入率は4人プレイでも1.44枚、従って初手森林はちょっと厳しいし、2枚目を買うまでにはおよそ4ターンかかる見込みとなる。すると6ターンぐらいで駅、7〜8ターンで最初の工場が建つとしても、収益力22以上を確保するには12ターンぐらいはかかるだろう。

対してチーズ工場派は序盤、少ないコストで順調に収益率を伸ばすことができる。毎ターン1枚づつ牧場を買い、5ターン目から工場と駅を買ってゆく。恐らくは7〜8ターンで収益確保体勢が整うものと思われる。

序盤の増収カーヴを最適化する

初期施設は麦畑1+パン屋1なので、手番あたりの収益期待値は2人プレイ時で0.64、4人で0.85である。これを押し上げる方法を考える。

まず、真っ先に候補となるのがコンビニだ。2金で購入でき、人数に関らず期待値が0.5と安定している。なおかつ一括で3を得られるので増資が容易である。ただし4人プレイに限れば麦畑あるいは牧場の方が僅かに有利であり、後半での工場戦術も視野に入れれば3人以上では牧場も充分に選択肢たり得るだろう。カードあたりの収益性では森林も同値だが、購入コストが3倍になる点では明らかに不利となるため、さしあたって除外する。

コンビニ購入戦術を採る場合の収益期待値推移は0.84→1.34→1.84→2.34→2.84、手持ち資金の変動が3→1.84→1.19→1.03→1.37。期待値なので端数が出ているが、概ね毎ターン1〜2の収入を得て2を消費し、手持ちが1〜2ということになるだろう。ただ、実際にはコンビニは「自分の番で出た時だけ」なので収入が安定せず、実効速度は恐らくもっと落ちる。

チーズ工場へのシフトを前提に牧場戦術を採る場合、収益推移が0.84→1.26→1.69→2.11→2.53、手持ち資金が3→2.84→3.11→3.79→4.90。収益率ではやや劣るが、毎ターンの消費が小さい分だけ残高が残る。


現実には、各施設の枚数は限られるので、多くても4も建てれば品切れになってしまう可能性が高い。どこで他路線に切り替えるかが問題となる。その点では手持ち資金1〜2での乗り換えとなるコンビニ型よりも、そこから駅を作りチーズ工場に即時シフト可能な牧場型の方が潰しは効きそうだ。ただしコンビニ型の場合、瞬間的な爆発力があるので、たとえば駅を飛ばしてショッピングモールを作り外食産業戦術へ切り替えるなどの方針も採れる。

攻撃的外食産業戦術

カフェとファミレスは「他人から奪える」点で他者の減速効果が期待できるカードである。収益機会で言えば「自分が振った時は無効」であるため青に劣り、機会が少ない代わりに収益性が高目に調整されている緑より額面では低いが(「持っていなければ奪われない」ので実効性では更に低い)、奪うということは彼我の資金力差で言えば額面の倍に相当する効果を持つということである。そう考えるならば、あながち馬鹿にしたものでもない。


また外食産業戦術は、他者へのプレッシャーとして機能する。「持っていなければ奪われない」ため、手持ち資金を使い切ろうとする圧力が働き、貯蓄してランドマークを完成させ難くなる。特に後半、ショッピングモール+ファミレスのプレッシャーは少なからぬものがあり、2D振ることを躊躇わせるに充分な威力を発揮する。

資金爆発力と併せて序盤のコンビニ戦術との相性も良く、駅を飛ばしてショッピングモール+ファミレス封鎖で自身は1Dを貫きつつ充分な収益を上げることさえ不可能ではない。コンビニ4件+ショッピングモールなら1回で16、ファミレス4件なら相手から最大12を奪う。うまくすれば1手番で22以上の資金を手にできるだろう。

全出目制覇

収益最大化でも収支効率でもない、第三の最適化戦術として「手広く稼ぐ」というのがある。1〜12まで、どの目が出ても収入を得られるように薄く広く展開する方法だ。常に金を得られるため手が止まらない利点がある一方、まとまった資金を得るのが難しく後半のランドマークを買うには心許ない。コンビニや鉱山など、一点集中買いを絡めておくと良いだろう。

大型施設の使いどころ

3種類ある紫施設のうちスタジアムとTV局は外食系と同じく他人から奪うタイプであり、同様の「持たざる者からは奪えない」欠点を抱える上に、外食とは違って抑止的効果を持たない。

紫系の真価は「妨害」にこそある。TV局ならランドマークにリーチのかかったプレイヤーを狙って資金を減らせるし、ビジネスセンターは資金源となる施設を奪うことができる。

また、ビジネスセンターの場合は高コストでリターンの大きい鉱山を不要になった麦畑あたりと安価に交換入手可能という利点もある。

ただし、これらが最大の効果を発揮するのは中盤、ランドマーク2枚目前後での競り合いである。1/6でしか機能しない以上は無理をしてでも序盤に入手しておいて、中盤に妨害を仕掛けてゆく必要がある。その点で使いどころが難しい施設なので、敢えて手を出さずに攻める方法もあるだろう。

1D戦術

後半2D系施設はリターンが大きいがコストも高い。またファミレスによる略取のリスクもある。2Dに移行するには4金で駅を作り、かつ7以上の施設を複数持つ必要があるが、それはつまり「7以上を買っているが1Dしか振れない」または「2D振れるがヒット可能性が低い」期間を少なからず抱えるということだ。

ならば1Dで戦い抜く方法もあろう。7以上では赤系と青系だけを押さえて他人の出目で収益を上げつつパン屋やコンビニあたりで集中的に資金を確保する方法だ。駅と遊園地が死に施設化するがショッピングモールとの相性は抜群で、コンビニなら4枚16程度、パン屋+牧場各4で12程度の収益が見込める。牧場集中なら後半はチーズ工場に切り替えてもいい。

拡張セットを含めた戦術

この記事の後に、+と#の2種類の拡張セットが登場した。これにより戦術が変化しているので、そのあたりも含めた攻略記事を書き直した。

街コロ戦術研究2 - 妄想科學倶樂部

terrashimaterrashima2012/05/18 19:47 収入期待値ですが、たぶん (1回以上目が出る確率) * 収入 で計算していると思うのですが、2回以上動く場合もあるので違うかと思います。
 青の建物なら単純に、手番あたりの期待値 * プレイヤー人数 になるかと。青さらに強いですね。

DocSeriDocSeri2012/05/19 10:57あー確かに、2回以上の場合を考えてませんでした。ちょっと修正します

2009-02-12

After Catan After Catan - San Juan開拓史:DocSeriの手記 を含むブックマーク はてなブックマーク - After Catan - San Juan開拓史:DocSeriの手記 After Catan - San Juan開拓史:DocSeriの手記 のブックマークコメント

カタンは知名度の高さ、競技性、交渉などいくつかの点でボードゲームへの入口として優れている。が、残念なことにカタンから他のゲームへと発展し難いようで、多くのカタンユーザがドイツゲーム系の人脈とは独立してカタン専門ユーザとして固定されているように見える。

そこで、カタンから乗り換える先を案内してみようかと思う。

陣取りゲーム

実はカタンのシステムというのは独自性が強く、類似したシステムを探すのが難しい。ひとまずは本質である陣取りゲームとの関連からお薦めゲームを探してみよう。

カルカソンヌ
カルカソンヌ (Carcassonne) Für 2 - 5 Spieler ab 10 Jahren ボードゲーム

カルカソンヌ (Carcassonne) Für 2 - 5 Spieler ab 10 Jahren ボードゲーム

2001年の年間ゲーム大賞受賞作。

カルカソンヌとは中世に無数の城塞都市が乱立した地方の名で、このゲームはタイルを繋げてカルカソンヌ地方を形作ってゆくものである。

城壁、道、草原、修道院などが描かれたタイルを並べて絵によって区切られたエリアを形成し(例えば道によって分断された草原、城壁によって断ち切られた道、城壁により区切られる城塞内部など)置いたタイルのいずれかのエリアにコマを置いて支配権を主張する。あるエリアが完成した(すべての端が何かによって分断され、これ以上拡張しなくなった)時に、そこにあるコマ数の多いプレイヤーのみがエリアを形成するタイル数に応じた得点を得る。

つまり、なるべく広く繋げるほど得点が高くなるのだが、その分完成が遅くなり、場合によってはゲーム終了時まで完成せずに終わることもある。完成した部分のコマは回収して使い回せるので、大作にチャレンジしてしまうと回収が遅れ他の部分でコマ不足に泣くことも。

新エントデッカー

カタンと同じクラウス・トイバーの作。というか、これ実は元々カタンの一部だったもの。

構想当初、「航海し発見した島を開拓する」という壮大で複雑だったゲームを分割し、島の開拓だけを取り出したものがカタン、航海と発見の部分を取り出したものがエントデッカーだった。

カルカソンヌとも近いタイル配置による陣取りゲームだが、2位以降にも半分づつ点数が入ってくるあたりが違う。

また航海には都度資金が必要で、なくなればダイス振って出目の分だけ貰うことができるのだが、この時自分以外はその枚数+1枚を得るというのがポイント。つまり資金繰りを考えて、自分の手番でダイスを振らずに済むようにした方が得ということだ。

Amazonにも楽天にもなかったのでセブンネットをリンクしておく。

乗車券/チケット・トゥ・ライド
チケット・トゥ・ライド アメリカ (Ticket to Ride) 日本語版 ボードゲーム

チケット・トゥ・ライド アメリカ (Ticket to Ride) 日本語版 ボードゲーム

2004年の年間ゲーム大賞、アメリカ中に鉄道網を引いてゆくゲーム。カードを集めて道を引くあたりだけカタンに似ていると言えなくもない。

公開されたカードから好きな色を集めてきて、線路の長さに応じた枚数を捨てることで線路を引く。非公開の目的地カードの始点と終点を結ぶと得点になるが、達成できなければ失点になる。

他人の動きも睨みつつ、いかに多くの目的地をクリアできるかが鍵。

ティカル

1999年の年間ゲーム大賞、南米ティカル遺跡の発掘ゲーム。

最初は密林に覆われているボード上にタイルを置いて道を開きつつ、宝物や神殿を発掘して点数を稼ぐ。

タイルにはそれぞれ移動コストがあり、なるべく自分のコマからは近く、他人のコマからは遠回りになるように工夫しながら置きたい。

途中に火山タイルが出たら決算。それまでは他人と協力しながら発掘した方が効率良いけど、決算の時だけは人数かき集めて利益を独占したい。協力と競争のバランスが優れた名作。

交渉ゲーム

カタンのもう一つの特徴である交渉。ドイツゲームに交渉を含むものは数あるけれど、(カタンも含めて)交渉条件がアバウトなものも多く、上達が難しい。

ここでは交渉が判り易いものを中心に。

バザリ

宝石商人のレース/売買ゲーム。市場を巡りつつ宝石とポイントを集める。

一斉に移動し、止まったマスに書いてあるポイントか宝石の入手、または追加移動の権利を申請。誰かとバッティングしたら手持ちの宝石で行動権買取りの交渉を行なう。

誰かが1周したら得点計算。1周終えた人は10点、それぞれの宝石が最多だった人は種類により8〜14点。

行動権交渉が、「行動を得た時の利点」と「売って宝石を得た時の利点」を判断し易いため互いの価値判断の読みが深まる。また行動権申請時に他人の心理を読んでバッティングを避ける、あるいはわざとバッティングさせて交渉に持ち込むなど心理戦的側面もある。

ゲシェンク

交渉に分類するのは些か正しくないのだが、テイストは近い。

3〜35のカードを「取らないようにする」ゲーム。場にカードがなければ山からめくって、そうでなければ回ってきたカードを、取って失点にするか1点のコインを払って次の人に回すかを選ぶ。当然いつかはコインが尽きて取らねばならなくなるのだが、その頃にはみんなの払った得点コインが貯まっているので取っても失点が少なくなるし(コインはカードを引き取った人のものになる)、その後の拒否権も増える。

取ったカードの数字はそのまま失点になるが、連続する数字の場合は最小のものだけが失点と見做される。例えば10/11/12と持っていたら-10点だけで済むが、10/12だったら-22点になってしまうということだ。

2009-01-28

カタンの楽しみ方 カタンの楽しみ方 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 を含むブックマーク はてなブックマーク - カタンの楽しみ方 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 カタンの楽しみ方 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 のブックマークコメント

年間ゲーム大賞受賞作でも精々10万の単位ぐらいが関の山なボードゲーム界にあって、累計500万部を越す怪物ゲームとして知られる「カタンの開拓者たち」。しかし前評判に反して、実際にプレイしてみると然程面白いゲームでもない。

これにはいくつか理由がある。

ひとつはカタンという作品がその歴史的経緯を以て高く評価されている部分があるということ。1994年までの作品と、1996年以降の作品では明らかに性質が違う。単機能一斉競争的なゲームから勝利への筋道が複数用意されるような作品に変化する土台を作った功績は大きいが、今から見るとそれはまだ荒削りとも言えるものだ。

ふたつめはカタンの特徴である「資源」の入手処理によるもの。各自の手番にランダムに「湧いた」資源がその周りに拠点を持つ全プレイヤーに配られるという処理によって手番以外でもゲームに集中しておける利点は認めるものの、そのランダム性が仇となって自分の手番にもなにもできず終了することが多いのはかなりの欠点と言える。せめて「手番プレイヤーは任意の資源を1枚入手する」ぐらいの処理はあっても良かったような。

最後のひとつは「交渉」である。これ実はカタンで最重要な要素なのだが、ルールでは交渉相手についての規定があるのみなので適正な相場の把握というのが非常に難しく、かなりこのゲームに慣れないとおいそれと交渉できない。

逆に言えば、交渉が活発に行なわれるようになれば、カタンに対する評価というものも随分違ってくる……のかも知れない。


しかし構造的に、カタンの交渉というのはどうしても簡単にならない。

各自の手札は非公開であり、それを元にした交渉となってしまう関係上、ある資源の価値──それを入手することで勝利にどれだけ近付くか、といったことが事実上判断できないのが原因と言える。

正しく把握する唯一の方法はカウンティング、要するに誰が何の資源を何枚持っているか逐一記録しておくことぐらいだが、そんなことをするぐらいならいっそ手札を公開してプレイした方が話は早い。

そこで、公開される情報を元に資源の価値というものを(極めて大雑把ながら)算出する方法はないだろうかと考えてみる。


各地形にはそれぞれ2D6の合計値が(7を除いて)表示される。これらの地形からの資源算出率はそれぞれに1/36〜5/36の範囲であり、資源の種類毎にその合計が「出回る割合」となる。逆に言えば資源価値はその逆数と見做すことができる。共通する分母は実質無関係なので、地形毎に出現割合を1〜5と見做し、その合計を20から引く*1

次に各建築物の価値を元に、それぞれの資源に対する勝利点価値を考える。

道それ自体はポイントにならないが、5本以上置いて最長道路建設賞を取れば2点になる。従って道1本あたりの価値を0.4点、資源が材木1煉瓦1なのでそれぞれを1枚あたり0.2と置く。

村は小麦、羊毛、煉瓦の3枚で1点なので1/3点ということになるが、これが都市の土台であること、資源採取に必須であることを考えるともっと高く評価すべきだろうと思われる。1枚あたり0.4点としよう。

街は2点だが村を潰して作るので差し引き1点。鉄鉱×3+麦+2なので1枚あたり0.2、しかし村を手元に戻し再利用できる効果と採取資源を増加させる効果も考えるとやはり0.3と評価したいところ。

カードは評価が難しい。単純に全枚数に占める点数割合で計算すべきかとも思ったが、騎士賞の存在や独占などの強力なカードも考えると無碍には扱えない。暫定的に羊毛、小麦、鉄鉱をそれぞれ0.3と置く。

すると材木は0.2、煉瓦は0.6、羊毛は0.7、小麦は1.0、鉄鉱は0.6ということになる。

これを先程の産出率価値に掛け合わせて最終的な資産価値を得る。


少々煩雑ではあるのだが、セッティングを終えた段階でこれを計算し公開しておくようにしてみてはどうだろう。すると交渉の段に於いて、どの程度の取引が妥当なのか見えてくる筈だ。

今渡したカードが相手にとって勝利点何ポイント分に相当するのか、自分が受け取ったカードは何点分なのか。それを考えながら交渉してみることで、随分と動きが変わるのではないだろうか。

*1:最大価値5*4パネル=20なので。単純にそれぞれの逆数を取って合計すると枚数の少ない鉄鉱石、小麦の価値が低くなってしまうことに注意

2008-12-29

ドミニオン研究III:魔女、泥棒、庭園 ドミニオン研究III:魔女、泥棒、庭園 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ドミニオン研究III:魔女、泥棒、庭園 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 ドミニオン研究III:魔女、泥棒、庭園 - San Juan開拓史:DocSeriの手記 のブックマークコメント

おすすめセットでの方向性がなんとなく見えたので、次は「庭園でドロー系を試したい」という声に応えておすすめセットから庭園のある組み合わせを……え、これ魔女と泥棒が入ってるのに堀ないよ?

そんなわけで全員、泥棒を警戒して「銀貨も金貨も買わないプレイ」に走る。工房で金貨を利用しない4金カード入手能力を付加し庭園確保、村+研究室の多数ドロー効果で魔女の呪いと教会を引いて削除、樵で追加購入権を得て銅貨増量。

私はどうしても教会と呪いを同時に引くことができず-1点も削減できない。しかも村が少なかったため工房とそれ以外を同時活用できず庭園の確保が遅れる。

このパターンは勝ち筋が事実上ひとつに絞られてしまうのがイマイチ。あと祝祭の使い勝手が悪い。ほとんど5金に届かないこの構成では必要というのは判るが、4金で1枚買って5金のカードに差し替えるだけというのはなんとも。